オーストリアの治安は良い?悪い?旅行や移住前に知っておきたい最新防犯ガイドと対策


「音楽の都ウィーンを歩いてみたい」「アルプスの絶景を楽しみたい」と、オーストリア旅行を計画している方は多いのではないでしょうか。一方で、海外である以上、現地の治安や安全面については気になるところですよね。

「一人旅でも大丈夫?」「夜歩きは危険?」「スリが多いって本当?」といった不安を抱えるのは、非常に賢明な判断です。事前の準備と心構えがあるだけで、トラブルを回避できる確率は格段に上がります。

この記事では、オーストリアの最新の治安状況を徹底的に掘り下げ、観光地で狙われやすいポイントや、現地で役立つ具体的な防犯対策を詳しく解説します。


オーストリアの治安状況:世界トップクラスの安全性

まず結論からお伝えすると、オーストリアは世界的に見ても極めて治安が良い国の一つです。経済協力開発機構(OECD)や平和度指数などのデータでも、常に上位にランクインしており、凶悪犯罪(殺人や強盗など)の発生率は非常に低く抑えられています。

しかし、「日本と同じ感覚」で過ごすのは禁物です。観光客が集中する場所では、軽犯罪が日常的に発生しています。私たちが意識すべきなのは、命の危険ではなく、**「財布やスマホを盗まれないための対策」**です。

観光客が狙われやすい!注意すべき軽犯罪の種類

オーストリアで最も注意が必要なのは、以下の3つの犯罪です。

1. スリ・ひったくり

ウィーンのシュテファン大聖堂周辺、ケルントナー通り、ザルツブルクの旧市街など、人混みができる場所にはプロのスリ集団が潜んでいることがあります。

  • 手口の例: 偽の署名活動を装って話しかけてくる、わざと服に飲み物をこぼして汚れを拭くフリをする、地図を広げて視界を遮る。

  • 対策: バッグは常に体の前で持ち、ファスナーには鍵をかけるか、手を添えておくのが基本です。

2. 置き引き

レストランやカフェ、ホテルのロビー、鉄道の荷物置き場などで、一瞬の隙を突いて荷物が持ち去られます。

  • 手口の例: イスの背もたれにバッグをかける、足元に置いたまま食事に夢中になる。

  • 対策: 「荷物は体の一部」と考え、常に肌身離さず持つようにしましょう。

3. 偽警察官による詐欺

観光客をターゲットにした古典的かつ巧妙な詐欺です。

  • 手口の例: 「警察だ、麻薬捜査をしている」と偽の身分証を見せ、財布の中身やクレジットカードの暗証番号を確認しようとする。

  • 対策: 本物の警察官がいきなり路上で財布を見せろと言うことはまずありません。不審に思ったら、その場で応じず、人通りの多い場所へ移動するか、警察署へ同行すると伝えましょう。


地域別・要注意スポットと具体的な回避策

オーストリア国内でも、場所によって警戒レベルが異なります。

ウィーン(Vienna)

首都であり、最も観光客が多いウィーンは注意が必要です。

  • ウィーン西駅・プラター周辺: 夜間は雰囲気が変わるエリアがあります。浮浪者や酔っ払いが集まりやすい場所は避けましょう。

  • 公共交通機関(地下鉄・路面電車): 乗り降りの際の混雑時はスリの絶好のチャンスです。

ザルツブルク(Salzburg)

音楽祭などで賑わう美しい街ですが、ミラベル庭園やゲトライデ通りなどの主要観光地では、写真撮影に集中しすぎて周囲への警戒が疎かになりがちです。

公共交通機関(レイルジェットなど)

都市間を移動する高速鉄道「レイルジェット」内での置き引きが増えています。

  • 対策: 荷物ラックに大きなスーツケースを置く場合は、ワイヤーロックで固定することをおすすめします。貴重品は必ず座席まで持ち込み、寝込んでしまわないよう注意してください。


安心して過ごすための5つの防犯テクニック

1. 貴重品は分散して持つ

万が一、一つの財布を盗まれても、全財産を失わないように工夫しましょう。

  • メインの財布(少額の現金)

  • サブの財布(予備のカード、高額紙幣:マネーベルト等で隠し持つ)

  • パスポートはコピーを持ち歩き、原本はホテルのセーフティボックスに保管する。

2. 「観光客オーラ」を出しすぎない

ガイドブックを広げたままキョロキョロと歩いたり、高級ブランド品を身にまとって歩くのは、「私はお金を持っています」と宣伝しているようなものです。

  • 目的地は事前にスマホで確認し、歩きスマホは避ける。

  • 周囲に馴染む落ち着いた服装を心がける。

3. 夜間の独り歩きを控える

治安が良いとはいえ、街灯の少ない路地や人通りの途絶える場所は危険です。夜遅くなる場合は、信頼できるタクシーや配車アプリを利用しましょう。

4. 挨拶と毅然とした態度

しつこい客引きや不審な勧誘には、はっきりと「No(ナイン)」と意思表示をすることが大切です。一方で、お店に入った際の「Grüß Gott(グリュス・ゴット)」という挨拶は、現地の人との信頼関係を築き、防犯にもつながります。

5. 緊急連絡先のメモ

スマホが盗まれた場合に備え、以下の連絡先を紙に書いて持っておきましょう。

  • 在オーストリア日本国大使館

  • クレジットカード会社の紛失受付ダイヤル

  • 海外旅行保険のサポートセンター


オーストリアでの生活・長期滞在を検討中の方へ

移住や留学を考えている場合、観光とは異なる視点での安全性も重要です。

  • 住居選び: 低層階は空き巣のリスクが高まるため、セキュリティのしっかりした物件を選びましょう。

  • 近所付き合い: オーストリアはコミュニティの結びつきが強く、隣人と挨拶を交わす習慣が防犯に大きく寄与します。

  • 自転車盗難: ヨーロッパ全土で多いのが自転車の盗難です。頑丈なロックを2つ以上かけることが推奨されます。


まとめ:正しい知識で最高の思い出を

オーストリアは、基本的な防犯意識さえ持っていれば、心からリラックスして楽しむことができる素晴らしい国です。中世の街並みや豊かな自然、洗練された文化を存分に堪能するために、「自分の身は自分で守る」という意識を少しだけカバンに詰め込んで出発してください。

トラブルを未然に防ぎ、オーストリアでの滞在が一生の宝物になることを願っています。