オーストリア旅行の「パスポート・お金」防犯ガイド:狙われない管理術と対策
オーストリアは世界トップクラスの治安を誇る国ですが、観光客にとっての最大の懸念は、命の危険よりも「持ち物の盗難」です。特にパスポートや現金の紛失は、せっかくの旅を台無しにしてしまう大きなトラブルになりかねません。
「パスポートは常に持ち歩くべき?」「現金はどれくらい必要?」といった疑問に対し、現地の事情に即した具体的な解決策を詳しく解説します。
パスポートの管理:持ち歩くか、預けるか?
オーストリアを含む多くのヨーロッパ諸国では、外国人は「パスポートの携帯」が法律で義務付けられています。しかし、原本を持ち歩くことによる紛失・盗難のリスクも無視できません。
賢い管理方法
街歩き時: 基本的には**パスポートのコピー(顔写真のページ)**を携帯し、原本はホテルのセーフティボックスに保管するのが最も現実的な防犯対策です。警察官を装った詐欺師に原本を渡してしまうリスクを回避できます。
原本が必要な場面: 免税手続き(タックスリファウンド)を受ける際や、クレジットカード利用時の本人確認、国際列車で国境を越える移動時には原本が必要になります。
保管のコツ: 原本を外に出す際は、カバンの中ではなく、**セキュリティポーチ(服の下に隠すタイプ)**に入れ、肌身離さず身につけるのが鉄則です。
お金の管理:現金とカードの黄金比
オーストリアはキャッシュレス決済が非常に進んでいますが、一部の小さなカフェや個人商店、有料トイレなどでは依然として現金が必要な場面があります。
1. 現金の持ち歩き方
分散して持つ: 全ての現金を一つの財布に入れないでください。
メイン財布: その日に使う分(50ユーロ程度)だけを入れる。
サブ財布: 予備の現金や予備のカードを入れ、バッグの奥や服の内側に隠す。
高額紙幣を避ける: 50ユーロ札以上は、小さなお店ではお釣りを拒否されることもあります。10ユーロ、20ユーロといった少額紙幣を多めに用意しておくとスムーズです。
2. クレジットカードの活用
基本はカード決済: スリ対策として、支払いは可能な限りクレジットカード(またはスマホ決済)で行いましょう。万が一盗まれても、利用停止の手続きをすれば実害を最小限に抑えられます。
暗証番号のガード: 入力時は必ず手で隠してください。オーストリアではタッチ決済(コンタクトレス)が主流なので、対応カードを持っているとより安全です。
狙われやすい「魔の瞬間」と対策
犯罪者は、あなたが「お金やパスポートに意識がいっていない瞬間」を狙っています。
公共交通機関(地下鉄・路面電車)
ウィーンの地下鉄U1、U3線などは観光客が多く、乗り降りの際の混雑に乗じたスリが多発しています。
対策: リュックは前に背負い、ファスナーを手で押さえておきましょう。
偽警察官による所持品検査
「麻薬の捜査だ」「偽札のチェックだ」と言って財布やパスポートを見せろと言ってくる偽警察官が報告されています。
対策: 本物の警察官が路上でいきなり財布の中身を確認することはありません。「警察署まで一緒に行きます」と毅然と伝え、人通りの多い場所へ移動しましょう。
レストランでの「置き引き」
注文時や写真撮影時、足元や椅子の背もたれに置いたバッグは、一瞬で消える可能性があります。
対策: バッグのストラップを自分の足に通すか、常に膝の上に置くようにしてください。
万が一、盗難・紛失に遭ってしまったら
落ち着いて、以下の手順で行動しましょう。
警察(133番)へ: 盗難証明書(ポリスレポート)を発行してもらいます。保険請求やパスポートの再発行に必須です。
カードの利用停止: すぐにカード会社へ連絡します。
日本大使館へ: パスポートの紛失時は、ウィーンにある日本大使館で「帰国のための渡航書」などの手続きを行います。
まとめ:防犯意識が最高の旅を作る
オーストリアは正しく備えれば、夜のオペラ鑑賞や美しい街歩きを心ゆくまで楽しめる安全な国です。
貴重品は分散する
パスポートのコピーを活用する
「自分は狙われているかも」という適度な緊張感を持つ
この3点を守るだけで、あなたの旅の安全性は格段に向上します。万全の準備をして、素晴らしいオーストリアの旅を楽しんできてください。