3月3日はどんな日？ひな祭り徹底解説！由来やひな人形の飾り方・楽しみ方
「ひな祭りって、女の子のお祭りだよね？」
「なんでひな人形を飾るんだろう？」
3月3日のひな祭り。女の子の健やかな成長を願う美しい行事として、私たちの生活に根付いています。しかし、「昔からの習慣だから」と漠然と過ごしている方も多いのではないでしょうか。「実は、ひな祭りの本当の意味や、ひな人形を飾る理由を詳しく知らない…」と感じている方もいるかもしれませんね。
この記事では、ひな祭りがどんな行事なのか、その深い由来から、ひな人形の飾り方、そして現代のひな祭りの楽しみ方まで、わかりやすく徹底解説します。ひな祭りの背景を知ることで、これまで以上に日本の美しい伝統文化を感じ、お子さんやお孫さんの成長を願う気持ちを深めていきましょう。
ひな祭りとは？どんな行事？
ひな祭りは、正式には**「上巳（じょうし）の節句」または「桃の節句」**と呼ばれ、女の子の健やかな成長と幸福を願うお祭りです。
旧暦の3月3日頃は、桃の花が咲き始める季節。桃には邪気を払う力があるとされ、その花が咲く時期に行われることから「桃の節句」とも呼ばれるようになりました。
ひな祭りの由来って？昔からの願いが込められた伝統
ひな祭りのルーツは、古代中国から伝わった「上巳の節句」という風習と、日本古来の「人形（ひとがた）流し」という信仰が結びついたものだと言われています。
中国の「上巳の節句」:
古代中国では、3月の最初の巳（み）の日（上巳）に、水辺で身を清めて厄を払う習慣がありました。これが日本に伝わり、季節の節目に邪気を払う「節句」の一つとして定着しました。
日本の「人形（ひとがた）流し」:
日本では古くから、紙や草で作った「人形（ひとがた）」に自分の厄（やく）や穢れ（けがれ）を移し、川や海に流して災厄を祓う風習がありました。これは「流し雛」として、今も一部の地域に残っています。
これらの風習が時代と共に変化し、貴族の子どもたちの間で始まった「ひいな遊び」（小さなお人形を使ったおままごと）と結びつき、江戸時代には庶民の間にも広まって、現在のようなひな人形を飾って女の子の厄を引き受けさせる行事へと発展していったのです。
ひな人形には、「どうかこの子が健やかに育ちますように、災いから守られますように」という親の切なる願いが込められているんですね。
ひな人形の飾り方を知ろう！役割と並べ方の基本
ひな人形は、平安時代の宮中の結婚式を模していると言われています。それぞれの段に飾られる人形には、役割や意味があります。
基本の飾り方（七段飾りの場合）
一段目：お内裏様とお雛様（男雛と女雛）
中心となる二人。向かって左に男雛、右に女雛を飾るのが一般的です。（京都などの京雛では逆の場合もあります）
飾りの背景には、金屏風などを立てます。
二段目：三人官女（さんにんかんじょ）
お内裏様とお雛様のお世話をする女官たち。中央に座っているのが座り官女、左右に立つのが立ち官女で、それぞれ道具（長柄銚子、三方、加銚子）を持っています。
三段目：五人囃子（ごにんばやし）
謡（うたい）、笛、小鼓、大鼓、太鼓の五人組の音楽隊。お祝いの演奏をしています。
四段目：随身（ずいじん）
お内裏様の護衛をする役人。向かって右に若い随身（左大臣）、左に年配の随身（右大臣）を飾ります。
五段目：仕丁（しちょう）
お世話役の三人。それぞれ「泣き上戸」「笑い上戸」「怒り上戸」という表情をしているのが特徴です。お駕籠（おかご）、御所車（ごしょぐるま）、重箱（じゅうばこ）を飾ることもあります。
六段目：嫁入り道具
箪笥（たんす）、長持（ながもち）、挟み箱（はさみばこ）などの家具や、お茶道具など、お嫁入りに必要な道具を飾ります。
七段目：調度品と飾り
桜や橘、御所桜や御所車、菱餅（ひしもち）などの飾り物を飾ります。
【飾り方のポイント】
出す時期: 立春（2月4日頃）を過ぎたら、遅くとも2月中旬までには飾り始めると良いとされています。
しまう時期: ひな祭りが終わったら、なるべく早く片付けるのが良いとされています。「お雛様をしまいそびれると、お嫁に行くのが遅くなる」という言い伝えもありますが、これは湿気から人形を守るための知恵でもあります。天気の良い日に、湿気を避けて丁寧にしまいましょう。
現代のひな祭りの楽しみ方
伝統的な意味合いを持つひな祭りですが、現代では多様な楽しみ方が広がっています。
ひな人形を飾る:
伝統的な七段飾りだけでなく、コンパクトな親王飾り（お内裏様とお雛様のみ）や、木目込み人形、ケース飾りなど、住宅事情や好みに合わせた様々なタイプがあります。
ひな祭り料理を囲む:
ちらし寿司、ハマグリのお吸い物、ひなあられ、菱餅、甘酒など、縁起の良い食材を使ったお祝い料理を楽しむのが定番です。家族みんなで食卓を囲む温かい時間となります。
ひな祭りパーティー:
親戚や友人を招いて、ひな祭りパーティーを開くのも楽しいでしょう。手巻き寿司やお子さんが喜ぶメニューを用意したり、簡単なゲームを企画したりするのもおすすめです。
写真撮影:
ひな人形と一緒に、お子さんの成長を記録する写真を撮りましょう。毎年続けることで、大切な思い出になります。
地域のお祭りやイベントに参加する:
地域によっては、流し雛のイベントや、大規模なひな人形の展示などが行われる場所もあります。そうした伝統行事に触れることで、ひな祭りをより深く体験できます。
まとめ：ひな祭りは「願い」と「感謝」を伝える日
ひな祭りは、単なる季節のイベントではありません。古くからの人々の**「娘が健やかに育ち、幸せになりますように」という願いと、日々の成長への「感謝」の気持ち**が込められた、温かい日本の伝統文化です。
ひな人形を飾る意味を知り、家族みんなでひな祭りのお祝いをすることで、お子さんや、未来を担う女の子たちへの愛情を再確認し、豊かな心を育むことができるでしょう。
この機会に、ぜひあなたもひな祭りの準備をして、素敵な一日を過ごしてくださいね。